2024/07/31 14:04

鉄分不足や鉄欠乏性貧血は意外と多い疾患です。体内でさまざまな役割を果たしている鉄。その7割くらいは血液に含まれるヘモグロビンの成分として存在しています。残りは「貯蔵鉄」として肝臓や骨髄などに蓄えられています。そして血液中の鉄が足りなくなると、体内の貯蔵鉄から不足分が補われます。ですから貯蔵鉄が不足し(潜在性鉄欠乏)、血液中に補充できなくなると最終的に鉄欠乏性貧血になるという訳です。鉄はカルシウムと並んで不足しがちな栄養素の代表選手。通常の血液検査の結果にはあらわれず、それとは気づきにくい「かくれ鉄不足」は、3人に1人とかなり深刻な事態です。通常の血液検査では貧血ではないと判断された人でも「貯蔵鉄」を検査すると深刻な鉄不足のこともかなりの確率であります。
では鉄分は何で補充すれば良いのでしょうか?肉や魚に含まれる「ヘム鉄」は、たんぱく質に包まれており、体に吸収されやすい鉄分です。ヘム鉄を多く含む食材としては、レバーや牛肉、赤身の魚などが代表的です。野菜や海藻に含まれる「非ヘム鉄」は吸収されにくいといわれていますが、ビタミンCやクエン酸、たんぱく質と一緒に摂取すると吸収効率を高めることができます。非ヘム鉄を多く含む食材としては、豆類やほうれん草などが代表的です。なお、どの食材も、鉄鍋や鉄瓶で調理すると鉄分が多く摂れますので、調理器具を見直すのも一案となるでしょう。
今回は鉄分を補充出来るレシピをお届け致します。お楽しみに。